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沖縄の方言で、イラブーはえらぶうみへび、シンジは煎じ汁のこと。イラブーを昆布とともに長時間煮込んで作ります。琉球料理のなかでも、最高級の料理と言われています。
イラブーは、日本近海からインドネシア付近まで分布していて、県内では、久高島、宮古島、石垣島が産地です。特に久高島は、漁獲権をノロ(神女)が持っていることで、有名です。王府時代、イラブーを使った料理は高級料理として、冊封使(中国皇帝の使者)や薩摩奉行の饗応に用いられました。また、イラブーシンジは強壮剤として、首里、那覇の上流階級の人々に珍重されていました。
料理には普通燻製にしたものを使います。燻製はゆでた後、燻製小屋で、1週間から10日間いぶして、製品にします。那覇の市場では、棒状や渦巻き状になった、黒々としたイラブーの燻製品が吊り下げられています。
細く小さめのものが味がよく、オスの方がおいしいといわれています。また、燻製のよしあしは、腹部の下の方にある生殖器の穴を、竹ぐしなどで刺してみたときのにおいで判断します。よいものはかつお節の香りがします。
たんぱく質や脂質に富み、魚に似た成分組成を持ちます。ミネラルやビタミンも豊富で、コエンザイムQと呼ばれる心臓によいとされる成分も含んでいます。季節の変わりめや、体力の消耗が激しいときなどに用いられる、最高のクスイムン(滋養食)です。
イラブーシンジを取ったあとのイラブーは、骨と内臓を除いて、肉と黒皮を巻き直し、茹で洗いした豚足や鶏肉、結び昆布とともに再び煮込み、イラブーのお汁を作ります。

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